大切な想いを、確かな未来へつなぐ
相続・事業承継の悩みに寄り添い、安心と未来をつなぎます。
坂田総合相続事務所の坂田一郎です。
相続の法律や税金の本を開くと、そこには「法定相続分」とか「控除額」といった整然とした数字やルールが並んでいます。
でも、実際の現場で起きていることって、そんな綺麗事では到底問題解決に至りません。
数字の上ではぴったり半分に分けられる話なのに、なぜか何年もこじれてしまう。
多くの相続事例を目や耳にするにつけ、私がつくづく感じるのは、「相続の正体は法律や制度ではなく、人間くさい感情なんだ」ということです。
「お金の勘定」は合っても、「心の感情」が納得しない
相続問題で一番厄介なのは、お金の「勘定」と、心の「感情」がまったく別物だということです。
たとえば、ずっと実家に残って親の介護や面倒を一人で抱え込んできた長男と、たまにしか顔を見せなかった次男がいたとします。
法律どおりに「兄弟だから半分ずつね」と、綺麗にお金の勘定を合わせようとする。
でも、長男の心の中にある心の感情は、どうでしょうか。
「自分がやってきたあの苦労や時間は何だったんだ」という寂しさや怒りが湧いてきて当然です。
一方で、次男は次男で「昔から兄貴ばかり可愛がられていた」「兄貴は大学まで出してもらったが自分は高卒だ」なんて、昔の心の感情をずっと抱えていたりする。
いくら電卓を叩いてお金の勘定をぴったり合わせたところで、この心の感情が置き去りにされている限り、話は絶対にまとまらないんです。
正論を振りかざすほど、こじれていく
人間は感情の動物です。会社でもそうですが正論を言えば、人は動くかといえば決してそうではありません。
感情が逆立っているときに正論を突きつけられると、人は「自分の気持ちを無視された」と感じて、もっと頑なになってしまいます。
一度ボタンを掛け違えてしまうと、本来なら判コを押すだけの書類一枚にさえ、「絶対に納得いかない」と意地になってしまう。
だからこそ、単に手続きをサクサク進めることじゃなくて、当事者が胸の奥に溜め込んでいる「もやもやした感情」を、時間をかけて一緒に解きほぐしていく作業が実に重要であると痛感しています。
だからこそ、泥くさく向き合いたい
相続の仕事って、スマートにかっこよくできるものじゃないと思っています。
法律の知識なんて当たり前で、それ以上にどれだけ泥くさく、そのご家族の感情に寄り添えるか。そこが勝負なんですよね。
それぞれの言い分をじっくり聞いて、どこに引っかかりがあるのかを一緒に探していく。そうした泥くさい調整の先にしか、みんなが納得できる解決はありません。
私自身、そうやって泥にまみれながらでも、人の役に立てたときに「あぁ、この仕事をやっていてよかったな」と、仕事の醍醐味を感じます。
そして、「仕事の醍醐味を追求しつつ、徳積を実践する」。
これを自分の大事な信条、軸として、ただ手続きや書類を処理するマシーンになるのではなく、残されたご家族が少しでも晴れやかな気持ちで前に進めるような、そんなお手伝いをしていきたいと思っています。
まとめ
相続って、結局は「お金の移動」の話じゃないんです。
これまで家族が重ねてきた歴史や、言葉にできなかった「感情」が一気にあふれ出てくる、すごく人間くさいドラマなんだと思います。
お金の勘定ばかりに気を取られていると、大切な家族の心の感情を見落としてしまうかもしれません。
もし今、相続のことで悩み始めたなら、まずは電卓を置くことから始めてみませんか。
「お互い、本当はどう思っているんだろう」
そこに目を向けることこそが、家族の絆を守る一番の相続対策になると、私は思っています。
では、またお会いしましょう。
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